用語集

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E

EIマーク(優良断熱在認証制度)
優良断熱材認証制度(EIマーク)

一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会(以下、建産協)は、優良な断熱材を認証し、「優良断熱材認証マーク」として表示する制度を開始しました。本認証制度は、製造販売する事業者が認証された製品に性能表示マークを表示し、その中で熱性能を熱抵抗値(R)等の数字で表現します。これにより、断熱材ユーザーは同じ尺度で異なる種類や事業者の断熱材を比較できるようになります。

● 認証の対象
優良断熱材認証制度の対象となる断熱材は、下記要件を満たすものです。

・住宅と建築物の主要部位に使用されるもの。
・熱抵抗値1.1(㎡・K)/W以上、かつ熱伝導率0.052w/(m・K)以下であること(平均温度23℃)
・JIS認証品、或いはISO9001登録工場において安定した熱性能を適切な品質管理のもとに維持し、生産される製品。またはそれらと同等の製品であること。
・健康安全性及び環境への配慮がされていること。
 

建産協の優良断熱在認証制度のページはこちら

I

IARC(国際がん研究機関)

世界保健機関(WHO)の外部組織で、化学物質、放射線やウイルスなどのさまざまな物質が持つ人に対する発がん性の高さを評価、公表している。

グラスウールは、2001年10月にフランスのリヨンで開催されたIARC(国際がん研究機関)による「発がん性分類評価会議」においても、コーヒーなどよりも安全性の高い「グループ3」に該当するものとして評価されている。

G

GWマーク

硝子繊維協会推奨のグラスウール認定製品に表示されるマークのこと。GWはグラスウールを表す。

L

LCCO2(ライフサイクルCO2)

建築物の建設(資材製造を含む)から廃棄までのライフサイクルを通じて排出されるCO2の総量(=生涯排出量)のこと。運用段階のエネルギー消費により排出されるものだけでなく、製造・運搬、施工・廃棄にともなって排出されるCO2も含む。

M

MSDS(化学物質安全性データシート)

化学物質や化学物質が含まれる原材料に対し、安全に取り扱うための必要情報を記載したシートのこと。製品安全データシートとも呼ばれる。労働安全衛生法第57条の2に基づき、製造メーカーは特定の製品の名称や成分およびその含有量などを、製品を譲渡または提供する相手先へ交付しなければならないとされている。

グラスウールは人造鉱物繊維であり、MSDSの対象物質となっている。

N

N.R.C

Noise Reduction Coefficientの略で、250、500、1000、2000Hzの各周波数の吸音率の算術平均値のことを指す。

関連用語:周波数
関連用語:吸音率

音の速度

音の伝わる速度のことで、温度により変化する。以下の式で求められる。

C(音の速度)=331.5+0.61×t
t:摂氏温度(℃)

硝子繊維協会

日本におけるガラス繊維製品の普及と需要拡大、新市場開拓などの業界発展を目指し、ガラス繊維製品の製造メーカーを会員とする1961年に設立された業界団体。地球温暖化やオゾン層の破壊といったさまざまな環境問題の改善に取り組みつつ、快適な住環境の形成による社会貢献を目指して活動している。

硝子繊維協会

 

カレット

ガラス製品をリサイクルする際に発生する破砕したガラスくずのこと。グラスウールの原料として使用される。

気流止め

断熱効果を妨げる壁体内の空気の動きを止めるために行う措置で、床あるいは天井と外壁、間仕切り壁の取合い部分に施工する。乾燥木材や防湿・気密フィルム、あるいは袋入りグラスウールを二つ折りにして使用する。木材を使用した場合はファイアーストップとして防火上も有効。

マグ気流止め

 

吸音率・反射率・透過率

音が壁体に入射すると、その一部は反射し、一部は壁体内で熱エネルギーとなり消失し、さらに一部は透過する。

   I=R+C+T

入射エネルギー:I
反射エネルギー:R
消失エネルギー:C
透過エネルギー:T

このとき、吸音率、反射率、透過率は次の式で示される。

反射率 r=R/I
吸音率 α=1−R/I
透過率 τ=T/I

 

吸音率

吸音材の特性を示すときに、もっとも一般的に使用される値αで表される。

ある面に入射する音の強さを(I)、反射する音の強さを(R)としたとき

α=1−R/I

関連用語:吸音率反射率透過率

コインシデンス効果

遮音材料に入射する音波と、その材料面上を伝わる横波(屈曲波)とが一種の共鳴を起こすことにより、音が質量則で示される透過損失の値よりも透過しやすくなり、質量則が成立しなくなる現象をいう。

 

コインシデンス効果

関連用語:質量則
関連用語:透過損失

 

コールドブリッジ・ヒートブリッジ
断熱した建物の外壁などが、部分的に熱を伝えやすい状態にあること。橋を渡るように熱が伝わる現象から、「Heat Bridge」(熱橋)と呼ばれる。 

鉄骨造のように、躯体内の柱などに他の部分に比べて熱をよく伝える部材(※1)を用いた場合、その部分は熱的な弱点部(※2)となる。冬(夏)の場合は室内側のその部分に大幅な温度降下(温度上昇)が生じ、その部分をコールドブリッジ(ヒートブリッジ)と呼ぶ。

※1 例えば、鉄骨は木材の数百倍の熱を伝える。
※2 熱的な弱点部には、躯体内の断面形状が一様でない箇所も含む。

サウンドブリッジ
浮き床工法では構造上、緩衝材によって浮き床層と構造床および構造壁とが離れている。しかし、構造床および構造壁がコンクリートなどであり、加えて突起物などがあった場合、それを除去しないでおくとコンクリートと浮き床層が接触し、緩衝材による吸音緩衝効果が失われてしまう。このような状態をサウンドブリッジという。
サウンドブリッジ
 
残響室法吸音率

材料における音のエネルギー吸収率で、吸音材を貼り付けた壁に対する音の残響時間の減少によって求める。壁面での音の反射率をできるだけ大きくし、拡散音場が得られるように作られた残響室で測定を行う。

通常、吸音材には音が垂直に入射することはなく、ランダムに入射する。グラスウールの吸音率の測定には垂直入射法吸音率ではなく残響室法吸音率を用いることが多い。

住宅性能表示制度

品確法(正式には「住宅の品質確保の促進等に関する法律」)にて制定された任意制度で、消費者が良質な住宅を安心して取得できる市場を整備するためのもの。

構造の安全性、劣化の軽減度合い、温熱環境など10項目における設計・施工の性能表示における共通ルールを設け、等級によって具体的に明示したうえで、消費者がそれぞれの住宅性能について理解し、比較できるようにした。

また、住宅の性能に関する評価を客観的に行う第三者機関を整備し、評価結果の信頼性を確保している。

関連用語:品確法

 

省エネルギー等級

品確法における住宅性能表示制度によって策定された、建物の断熱性能などの省エネルギー対策の度合いを示す等級。日本全国を断熱地域区分によって8地域に分け、等級1~4で表示したもの。等級4は改正省エネルギー基準・次世代省エネルギー基準(2013年基準・1999年基準)、等級3は新省エネルギー基準(1992年基準)、等級2は旧省エネルギー基準(1980年基準)に適合している。

 

住宅瑕疵担保履行法

新築住宅を供給する事業者に向けて、瑕疵に対する補修などが確実に行われるように保険への加入や供託を義務付けた法律。正式名称は「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」で、2009年10月1日以降に引き渡される新築住宅が適用対象となっている。

 

住宅省エネラベル制度

2008年の改正省エネルギー法第86条において、建築物の販売または賃貸の事業を行う者は、一般消費者に対し省エネ性能について情報提供をすることとして努力義務が規定された。これを受けて、2009年に国土交通省と経済産業省によって策定された基準が「住宅事業建築主の判断の基準(トップランナー方式)」である。

本制度によって、住宅事業建築主の判断の基準を満たしている住宅は、その旨を住宅に表示できることとなった。ラベルには、基準に対する適否、評価方法、評価年度が表示されており、従来の省エネ基準である「断熱性能基準」と、断熱以外の総合評価を行う「総合省エネ基準」の適否が示されている。

 

住宅事業建築主の判断の基準(トップランナー方式)

2008年の改正省エネルギー法第86条において、建築物の販売または賃貸の事業を行う者は、一般消費者に対し省エネ性能について情報提供をすることとして努力義務が規定された。これを受けて、2009年に国土交通省と経済産業省によって策定された基準が「住宅事業建築主の判断の基準(通称:トップランナー方式)」である。

従来、住宅の省エネ基準として使用されていた「断熱性能基準」と異なり、断熱のみならず暖冷房や給湯なども含めた「総合省エネ基準」となる。対象は年間150棟以上の戸建建売業者で、対象住宅の一次エネルギー消費量が、2013年度中に新築・販売されるであろう建売戸建住宅の平均値を下回っていれば「適合」と判断される。

 

シックハウス症候群

新築住宅への入居などをきっかけに起こる、倦怠感・めまい・頭痛・湿疹・のどの痛み・呼吸器疾患などのさまざまな健康被害の総称。

住宅建設や家具製造に利用される材料の接着剤や塗料などに含まれる、ホルムアルデヒドなどの有機溶剤、木材の防腐剤などから発生する揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds= VOC)などが原因とされている。厚生労働省では、住宅内の空気質調査によって多く見られた物質を中心に、人体に対する影響を踏まえて13種類のVOCの濃度指針値を示している。

関連用語:ホルムアルデヒド

 

質量則

壁の単位面積あたりの質量(面密度)が大きいほど(あるいは周波数の高い音ほど)、透過損失が大きく遮音効果が高いことを質量則という。通常、透過損失(TL)は質量則に近似するとされ、以下の式で求められる。

TL=18 log(f×M)−44
f:周波数(Hz)
M:面密度(kg/㎡)

 

周波数

音が1秒間に振動する回数のこと。単位はHz(ヘルツ)を用い、周波数が大きいときは高い音、小さいときは低い音となる。

隙間相当面積(C値)
住宅全体の隙間の総面積(cm2)を床面積(m2)で割った値で、気密性能を表す指標の一つ。略称「C値」。

 

実際に建物にある隙間の総面積を調べるのではなく、建物を密閉した状態で強制的に送風機で空気を送り込み、どの程度空気が逃げるかを測定する(漏気量から隙間面積を推定していることから「相当」と表記)。なお、次世代省エネルギー基準では、地域区分に応じた隙間相当面積が定められていたが、現在は緩和されている。

透過損失
音波が物質を通過する際の、入射音と透過音の大きさの差を示す値。単位はdBを用い、数値が大きいほど吸音効果が高いことを示す。
 ある1つの遮音層において、その一面に入射する音の音圧レベルに対し透過する音(T)の音圧レベルがどれだけ低下するかを表し、TL(Transmission Loss)で示す。

TL=10 log101/τ

単位:dB(デシベル)
τ:透過率


関連用語:吸音率反射率透過率

 

透湿係数

各材料が実際に使用される厚さにおいての水蒸気通過量を示す。水蒸気量は材料の両側の水蒸気圧が1Pa(パスカル)のとき、単位面積1m2あたりにつき時間あたりに通過する量を表し、単位はm2・s・Pa/ng。

関連用語:透湿抵抗

 

透湿抵抗

水蒸気の透過しにくさを表す値。透湿抵抗が大きな素材は水蒸気を通しにくく、小さな素材は水蒸気を通しやすい性質を持つ。

単位:m2・s・Pa/ng

関連用語:透湿係数

 

透湿防水シート

水は通さず、湿気(水蒸気)を通す性質を持つシートで、住宅などにおける外装材下地として主に使用される。外装下地として防水材として機能すると共に、壁体内が高湿度状態になった場合、湿気の屋外への排出を妨げない。結露防止上、非常に重要な役割を持っている。 

似たものに防湿気密シート(=フェーシング)があるが、役割は透湿防水シートと異なり、空気も湿気(水蒸気)も通さない性質を持っているため注意が必要である。

関連用語:フェーシング

内部結露

躯体内部で生じる結露で、材料内や積層間の低温部分に侵入した水蒸気を含む空気の温度が、外気の温度より高いときに起こりうる現象。

関連用語:露点
関連用語:表面結露

熱貫流率(U値)

個体の壁を挟んだ両側の空間に温度差があるとき、高温の空間から低温の空間へ熱の貫流が生じる。この場合の貫流熱量は両空間間の温度差と伝熱面積に比例し、その比例係数に相当するものが熱貫流率である。数値が小さいほど熱を伝えにくく断熱性能が優れていることを示す。
単位はW/m2・K。

※2009年4月1日に施行された改正省エネルギー法において熱貫流率を示す記号が「K値」から「U値」に変更された。これは、熱貫流率を示す記号が国際的に「U」が使用されていることに対応したもの。

 

熱損失係数(Q値)

建物の内外の温度差が1℃のとき、ひとつの建物から1時間で失われる熱量の合計を延床面積で割った値のこと。この値が小さいほど断熱性能が高い建物といえる。 単位はW/㎡・K。

 

熱抵抗(R)

熱の伝わりにくさを表す値。値が大きいほど熱を伝えにくい。


単位面積を通過する熱量はその両面の温度差に比例し、熱抵抗Rに反比例する。単一の物質からなる平板においては、その厚さd(m)および熱伝導率λから

R=d/λ
(単位:m2・K/W)

によって求められる。

 関連用語:熱伝導率(λ)

 

熱伝導率(λ)

物体固有の熱物性値のこと。伝熱計算の基礎数値となる値で、熱定数で各種材料の伝わりやすさを示す。数値が小さいほど断熱性が高い。

建築分野ではλで示され、単位はW/m・K。材料の両側に1℃の温度差があるとき、1m厚の材料の中を時間あたりどのくらいの熱量が通過するかを表す。

関連用語:熱抵抗(R)

波長

空間を伝わる電磁波や音波における、波形の山から山(もしくは谷から谷)までの距離を指す。波長λは、周波数f、音の速度Cを用いると次の式で表される。

C=λ×f

 

バインダー

綿状のガラス繊維を成形するために用いる接着剤のこと。フェノール樹脂(フェノールとホルムアルデヒドを原料とした熱硬化樹脂)が主成分。グラスウール断熱材から発生するホルムアルデヒドはバインダーが発生源であるが、大半は製造工程で除去されるため健康上の問題はない。

関連用語:ホルムアルデヒド

表面結露

窓ガラスや壁の内表面温度がその部屋の空気の露点以下になったときに起こる現象で、室内の空気中に存在する水蒸気が窓ガラス等の表面で凝縮して水滴となることをいう。

関連用語:内部結露
関連用語:露点

 

品確法

正式名称は「住宅の品質確保の促進等に関する法律」。

・良質な住宅を安心して取得できる
・万一トラブルが発生した場合でも紛争を速やかに処理できる

といった消費者保護の観点から、専門機関や住宅市場の条件整備と活性化を目的に設けられた法律で、次の3点が柱となっている。

1.新築住宅の基本構造部分における瑕疵担保責任期間(10年間)の義務化
2.さまざまな住宅の性能をわかりやすく表示する住宅性能表示制度の制定
3.トラブルを迅速に解決するための指定住宅紛争処理機関の整備

フェーシング

グラスウールの機能向上を目的として取り付けられる表皮材のこと。代表的な表皮材に、ポリエチレンフィルムがあり防湿層としての機能を持っている。 

関連用語:透湿防水シート

 

F☆☆☆☆(フォースター)

ホルムアルデヒドを発散する可能性がある材料に付される、ホルムアルデヒド発散量を示す等級。発散レベルはJIS、JASまたは国土交通大臣認定により等級付けされ、「F☆☆☆☆〜☆☆」まで星の数でランク付けされる(当社製品はJIS規格適合品)。星の数が多いほ発散量が少ないことを示す。

建築基準法により、ホルムアルデヒドを発散する材料はその放散レベルに応じて使用面積が制限される。なかでもF☆☆☆☆(フォースター)はもっとも発散レベルが低く、建築基準法の規制(使用面積の制限等)を受けることなく使用できる。

関連用語:ホルムアルデヒド

法定不燃材(不燃材料)

建築物の材料のうち、建築基準法施行令第108条の2で定める技術的基準に適合する不燃性を持つ材料を指す。建築物を準耐火構造や防火構造にする場合には、一定の部位に不燃材料を使用する必要がある。なお、グラスウールは平成12年建設省告示第1400号「不燃材料を定める件」において、コンクリート及びレンガ等とともに例示されている。

 

ホルムアルデヒド
いわゆるシックハウス症候群の原因物質の一つとされており、建築基準法によりホルムアルデヒドを放散する材料の使用制限が設けられている。


グラスウールのバインダー(接着剤)内のフェノール樹脂に含まれるが、グラスウール製品自体は最も安全性が高い「F☆☆☆☆(フォースター)」に分類される。いわゆるの原因物質の一つとされており、建築基準法によりホルムアルデヒドを放散する材料の使用制限が設けられている。

関連用語:バインダー
関連用語:F☆☆☆☆(フォースター)
関連用語:シックハウス症候群

密度(K)

単位体積あたりの物質の質量をいい、単位は〔g/cm3、kg/m3〕で示される。

グラスウールにおいては、1m3の体積中に使われているガラスの質量(重さ)をいう。[密度16kg/m3のグラスウール=1m3中に16kgのガラス繊維を含む]ということ。

グラスウール製品は16K、24Kなど「K」を用いて密度を表している。

露点
一定の水蒸気量を含む空気を等圧のもとで冷却し、水蒸気の一部が凝縮して露が生じる温度を示す。

一般的に、温度の高い空気は温度の低い空気より多くの水蒸気を含んでおり、一定の水蒸気量を含む空気を等圧のもとで冷却していくと、ある温度で飽和状態になる。さらに冷却していくと水蒸気の一部が凝縮して露が生じるが、この水蒸気が凝縮する温度を露点温度という。

関連用語:表面結露
関連用語:内部結露