Vol.9 :グリーングルーで、壁の遮音性能を高めて快適な音環境を
埼玉県東松山市を中心に、パッシブハウス・Q1住宅など世界でもトップレベルの高断熱・高気密住宅に長年取り組み続ける「夢・建築工房」様に、塗る遮音材「グリーングルー」についてその使い心地を伺いました。
Q1.今回、グリーングルーを採用した理由を教えていただけますか。
A. 今回建築している物件は、戸建て住宅ではなく、木造の集合住宅になります。
集合住宅においては、特に音環境への配慮が重要になってきます。音の問題でトラブルに発展するケースが非常に多いからです。
今回の建物のオーナー様からも、床の音対策は徹底的に行ってほしいとの依頼がありましたので、可能な限りの防音対策を取り入れようと思い、いろいろと製品を探していました。一般的には遮音シートや石膏ボードを床材の下に挟んだりするですが、今回はマグ・イゾベールさんが販売している商品で、塗るだけで遮音ができる「グリーングルー」という商品があると聞きましたので採用してみました。
グリーングルー自体は、最初は液体のように柔らかいですが、ある程度時間が経つと柔いゴムのようなるので、床で発生した振動を抑える制振効果が期待できるのではと期待しています。
Q2.実際に、グリーングルーを使った率直な感想をお聞かせください。
A. 施工はコーキング用(900ml)のガンを使って施工しますが、最初のイメージは指が疲れるかなと思ったのですが、非常に柔らかい素材なので手が疲れることもなく、長時間の作業でもストレスなく行えました。
あと、グリーングルーは一本一本の使いきりなので材料が余って無駄になることもないのがいいですね。少ない面積でも材料が余らないで施工できるのは非常にありがたいです。
Q3.その他に、何かありましたらお聞かせください。
A. 集合住宅では、界壁にも高い遮音性能が求められるので、マグ・イゾベールさんが提供している「MJマット」を使っています。
Q4.最後に、今後の家づくりについて、何かありましたらお聞かせください。
A. これまでは戸建て住宅を中心に建築をしていて、断熱性能・気密性能に関してはかなりこだわって、パッシブハウスやQ1住宅といった高性能住宅を建築してきました。
今回の物件をきっかけに、防音、遮音、吸音といった音環境に関してもよりいっそう素材選びにこだわって、住む方にとって暖かく、涼しく、そして静かな住環境づくりに取り組んでいきたいと思います。
取材協力
◆株式会社 夢・建築工房 様(埼玉県東松山市)
ウェブサイト:https://yumekenchiku.co.jp/