グラスウールとは
断熱性・耐久性・吸音性に優れた、環境にやさしい素材「グラスウール」
グラスウールはガラスを主原料とする人造繊維で、断熱性、不燃性、吸音性に優れており、人体に安全であることから世界中で長年使用されている素材です。住宅用断熱材をはじめ空調ダクトや保温・保冷材として幅広い用途で使われています。
グラスウールはリサイクル素材
グラスウールは建築現場、家庭などから回収される資源ごみからなるリサイクルガラスを主原料としています。
製造時に出る端材や、施工時に出る端材に加え、建物の改修や取り壊しなどで不要になった使用済みのものも原料としてリサイクルできます。
繰り返し利用できて、環境保護やゴミの削減に役立つ環境性能の高い断熱材として、環境省「グリーン購入法(※)」の特定調達品目に該当しています。
(※循環型社会の形成のため、国等による物品購入時には環境物品等を購入することを定めた法律)
グラスウールの断熱性
グラスウールは、複雑に絡み合った細かいガラス繊維の間に無数の空気を閉じ込めた部屋を形成し、この空気の部屋を層として構成することで、優れた断熱性能を発揮します。
高性能グラスウールは通常のグラスウールよりも細く、繊維径4~5マイクロメートルで製造されています。
繊維径を細くすると繊維本数は約4倍に、そして空気室の大きさが約4分の1になるため、より動きにくい空気室の構成が可能となり、さらに高い断熱性能を発揮することができます。
グラスウールのメリットと特長
グラスウールには機能面、経済面、環境面などにおいてさまざまなメリットがあり、その利点から住宅用断熱材として高い支持を得ています。
グラスウールの製造方法
グラスウールは、高温で溶融したガラスを遠心力等で吹き飛ばし、綿状に細かく繊維化したものです。製造方法は、縁日などでおなじみの綿菓子をつくる原理と基本的には同じです。
その後、成形するためにバインダ(結合剤)を吹きかけ、オーブンで熱することにより製品となります。
- 原料調合:リサイクルガラス、その他原料はタンクに貯蔵されています。各原料を計量、混合し、溶融炉に投入します。
- 溶融: 混合された原料を電気炉またはガス炉で、1,200~1,400℃の高温で溶かします。
- 繊維化: 溶けたガラスを繊維化装置に入れ、遠心力により繊維化します。その後、バインダー(結合剤)を吹き付け、フェルトのような形状にします。
- 成形: オーブンを通してグラスウールを乾燥させ、規定の密度・厚さに成形します。
- 切断: グラスウールを必要な幅にカットします。切り落とした端部はリサイクルされます。ポリフィルムなどを接着することもあります。
- 梱包:ロールやボードなど製品の形状に応じて、梱包設備で梱包をします。
- 積載: 圧縮梱包されたグラスウール製品を、パレットに積み込み出荷します。
住宅用グラスウールの正しい施工方法
高い断熱性、吸音性、耐久性など、グラスウールの性能を最大限に引き出すためには、結露を防ぎ断熱材を正しく施工することが不可欠です。
以下のリンクではグラスウール断熱材の施工方法・ポイントを動画付きで解説しております。
グラスウールに関するよくあるご質問
お客様から最も多く寄せられているご質問と答えについては「よくあるご質問」をご覧ください。
例)
・グラスウールの耐熱温度は何℃ですか?
・グラスウールのかさ比重とは?
・グラスウールに発がん性はありますか?